プールに入ると目が痛い!肌荒れ&髪も傷む…原因は塩素?プール後のダメージ対処法
日ごとに暑さがつのり、札幌市内もすっかり夏本番。
学生さんにとっては、待ちに待った夏休みもスタートしました。
さて、うだるような暑さが続くと海や川、かき氷にスイカ、うちわ、風鈴…と誰もが様々な形で涼を求めます。中にはもちろん、プールに行く計画を立てている人も多いはず。
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冷たくて快適。開放的な気分にもなれて、恋人や友人、家族と過ごす夏のレジャーにぴったりなプール。でも、敏感な人にとっては「目が痛くなる」「肌荒れする」「髪が傷む」といったプールで遊ぶ際に起こる特有のお悩みも。
こうしたプールにまつわるお悩みは、プールに入っている消毒液「塩素」の仕業だとよくいわれています。でも、なぜ塩素が良くないといわれるのでしょう?対処法はないのでしょうか?
せっかくプールにお出かけするなら、アレコレ気にせず思う存分楽しみたいもの。
今回は、「プールに入ると目が痛い!」「肌荒れ&髪も傷む…」といったお悩みの原因とされる塩素に関する豆知識、プール後のダメージ予防や対処法についてまとめてみました。
プールの水に潜む曲者の正体とは…?
プールに入ると起こりがちな、目の痛みや肌荒れ、髪のダメージ。
これらのトラブルは、プールの塩素が原因だとよくいわれます。
目や肌、髪にトラブルを起こすのに、なぜ公共のプールの全てに、必ず塩素が入っているのでしょう?
これはみなさんご存知の通り、衛生管理のため。プールの水自体を消毒するのはもちろん、利用者が持ち込んでいるかもしれない細菌や病原菌が増えるのを抑え、感染症を予防するという意味もあります。
塩素はその殺菌効果がとても強力な分、たんぱく質を破壊してしまうという性質も持っています。
このことが目や肌、髪へのダメージの原因になると考えられてきました。
ただ、実は最近になって、塩素だけが悪者ではないということがよく知られるようになっています。アメリカの研究機関などによると、目や肌、髪のトラブルの原因になっているのは、人間の便や尿、汗などに含まれる成分が塩素と反応してできる「クロラミン」という物質なのだとか。
このクロラミンが強い刺激となり、目の結膜を刺激して充血や痛みを引き起こしたり、肌のバリア機能を低下させたり、髪のキューティクルを変質させたり。さまざまな悪さをすると今では考えられています。
ただ、多くのプールでは、循環ろ過装置などによってクロラミンは随時分解され、一定の水質が保たれるようになっています。なので、ここで書いた以上の人体への影響はないそうなので、そこはご安心を。
ちなみに、プールに入った時の独特のツンとしたにおい。この正体も「クロラミン」なのだそう。
塩素は水道水にも含まれています。実は水道水とプールの塩素濃度は同じ。そういえば、水道水には、あの独特のにおいを感じることはありませんよね。
プールの水から目・肌・髪を守る方法
さて、悪者の正体は判明しましたが、プールに入る以上、クロラミンにまったく触れずに過ごすことはほぼ不可能。なので、プールに入る前に予防をしたり、プール後の対処法でクロラミンから目や肌、髪を守りましょう。ここでは、プールの前後にちょっとした工夫をすることでできる対策をご紹介します。
▶目を守る方法
事前の予防策としては、プールの水からしっかり目を守れる競泳用ゴーグルを使うのが最も効果的。
ちなみに一昔前まではよく行われていましたが、現在はプール後に水道水で目を洗うことは推奨されていません。全くだめというわけではなく、5秒程度サッと洗うだけならOKだそう。これは、人間の涙液と水道水の浸透圧が違うため、水道水で洗眼し過ぎると、角膜に傷が付いていしまう可能性があるから。ちなみにプール後に目の違和感がある時は、人工涙液を点眼するのがおすすめ。さらに違和感が続くようなら、早めに眼科へ相談に行きましょう。
▶肌を守る方法
プール後はできるだけ早めに、シャワーでプールの水を洗い流しましょう。ただしクロラミンの影響で、肌のバリア機能が弱っている可能性があるため、ゴシゴシ洗いは絶対に避けて。シャワー後は必ず丁寧に保湿をして、バリア機能の回復を。
また、屋外のプールなら日焼けにも注意。紫外線によって肌のバリア機能がさらに低下し、お肌がボロボロになってしまう危険も。事前の紫外線対策が必須です。
▶髪を守る方法
予防策は、プールに入る前にしっかり髪を濡らすこと。事前に水分を含ませておくことで、プールの水を吸収する量を減らすことができます。しっかり泳ぐ予定なら、ゴム製のスイミングキャップも◎。プール後は、肌同様、しっかりシャワーでプールの水を洗い流します。シャンプーの際は、プールの水がアルカリ性なので、弱酸性のシャンプーを使うとプールの水の成分がすっきり落ちて効果的。ドライヤー後は、洗い流さないトリートメントやオイルなどでしっかりケアを。
いかがでしたか?
今回は、プールで遊ぶ時に起こりがちな目や肌、髪のトラブルについて、その原因や対処法をまとめました。プールの水に含まれる成分は、目や肌、髪にとってはなかなかの曲者。でもしっかり予防・対処をすることで、お悩みを気にすることなく、プールを楽しめるように。
せっかくプールで遊ぶなら、子供の頃のように無邪気な気持ちで楽しみたいもの。ぜひ記事を参考にして、素敵な夏の思い出を増やしてくださいね!